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2009-05-29 Fri 22:55
確かに不純といえば不純な動機だと思う。
姉に脅され、妹に強請られたから… そんな軽いキモチではじめたことだ。 でも、仕事中には多少のプロ意識はもっていたつもりだ。 スタジオ内に響くシャッターの音。 聞きなれたそれは特に気にならない、例え受験勉強中であっても…。 まぁ、そもそも勉強してたってあんまり身についてないんだけどさ。 普段と何の変わりもないスタジオ内、でも俺の視線はノートから外れていた。 「ねぇ、あいつ誰?」 「んっ、どうした? ────あっ、マキか。ゆりさんの弟だか甥っ子だか、とにかく身内みたいだぞ。 いいよな、身内にスゴイ人がいたらそれだけで優遇されるんだから、 しかもあいつ事務所には所属してなくてフリーだってさ。 たいしたことないくせに生意気だよな。」 それより、ココ教えろと一緒に教科書を広げていたモデル仲間の浩介が声をかけてくる。 明日提出の課題があるとかでスタジオに持ち込んで待ち時間に必死にペンを走らせていた。 俺は当然のように受験勉強の真っ最中。 余所見をしている余裕なんかないはずなのに…。 一見して目立つ明るい髪の少年。肩にかかるかどうかの長さは余計に目を引く。 別に特別カッコイイとかキレイとかっていうわけじゃない。 常にどこか遠くを見ているような…少し寂しそうな表情。 その瞳がほんの一瞬、強く───射抜いてくる。 そう、一言でいうなら目が離せない。 ───誰だ、あいつ。 「なおちゃん、おつかれさま。 休憩していいわよ。」 「へーい。 おつかれさまでした。」 耳に届いた棒読みの声。 高いというよりは、単によく通る声だと思う。 撮影が終わった瞬間、やる気のなさそうな、いや…無表情だ。 すっと立ち上がったのを見ると小さい。 モデルとしてじゃなく、一般的に見ても高い部類じゃない。 170あるかないか、そんな感じだ。 子どものときからモデルをやってるとか…? やけに慣れた感じがする。 場慣れしてるっていうか、雰囲気がこのスタジオに馴染んでる。 いつもなら気になったやつがいたら簡単に話しかけに行くのに… 人を寄せ付けないような雰囲気で、近づきにくい。 何でだろう…近づくなってそういわれてる気分になってくる。 撮影が終わったらしい目立つ髪色のあいつ。 彼がこっちに近づいてくる。 よくよく考えれば、時間待ちしてる休憩場所に俺たちがいるだけなんだけど。 さっきまで話していた浩介がやたらと少年のことを睨んでる。 俺でもわかるくらい敵意むき出しの表情。 別にこの業界じゃそういうことは珍しくない。 仕事に関しては取った取られたなんか日常茶飯事だし、油断してるとすぐに下に追いやられる。 所詮人気商売だ。 使えなくなったらポイっと捨てられる。 だから俺たちは普段から気が抜けない。 一つ一つ、どの仕事も大事なんだ。 「いいよな、コネで入ったやつは。 大した実力もないくせに、一人前って面して撮ってもらえるんだから。」 課題に向いていたはずの顔があげられ、戻ってきた明るい色の髪をした少年に話しかける。 いや、ケンカを吹っかけてる。 「こーすけ、やめろよ…。 ごめんな、こいつ今課題でイライラしてんだよ。」 俺はよく人好きすると言われる笑みを浮かべながら、浩介の言葉に表情を一つ変えない少年に声をかけた。 でも、浩介がケンカを吹っかけても俺が笑みを浮かべて場を取りなさそうとしても相手は何の反応も示さない。 何で表情が変わらないんだろう……。 「何とか言ったらどうなんだよ! それとも言えないか。」 隣にいた浩介はさらに相手をたきつけるように言葉を口にしていく。 それでもやっぱり相手の顔は変わらない。 「お前高校中退なんだって? 今時高校もまともに卒業できないなんてどんだけバカなんだよ。 あぁ、バカだから卑怯な手使うことしかできないんだろ。」 もうここまで来るとイライラしてるなんていう言い訳じゃ、この場を穏便に収めようなんてことは無理だ。 浩介のやつ何でこんなにつっかかるんだよ。 明るいオレンジ色の髪の少年の瞳は一応俺たちに向いてたけどさして興味がなさそう、そんな雰囲気だった。 たぶんそれがますます浩介を怒らせてる要因だとも思えるけど。 何も言い返さない相手を見ていたらほんの少し目を伏せたあと、ゆっくりと口を開いた。 「問3はケアレスミス。 それと、あんたのは公式から間違ってるからそのままじゃ一生答え出ないよ。」 ポツリ、と俺の書き殴ったようなノートを指差しながら一言口にした。 そしてすぐに視線だけは浩介に向けて…。 一瞬何を言われてるかわかんなかった。 だってこの場合言い返すんじゃないの? ハっとして開きっぱなしのノートに視線を落とせば先ほど解いたばかりの問3の問題が目に入った。 ケアレスミスって俺のだよな? でも、いつの間に…この短時間で問題を解いた? それとも見ただけで… そのまま浩介の方を見るとますます敵意を持ったのが丸わかりな表情だ。 浩介に目を取られている間に少年は此方に背を向けて壁際においてある椅子に腰掛けた。 なんだ、こいつ……… MaKi 男 17歳 高校中退 170cmくらい クールなチビッ子 いまのところ友達なし 俺が知った情報はこれだけだった─── |
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2009-05-05 Tue 23:24
風呂から上がってキッチンで水分を補給したあとリビングへと足を向ければ
ソファで寝ているあいつの姿があった。 あいつを抱き上げてベッドへと運べばさすがに目を覚ますようで…。 ベッドの上におろせば俺の濡れた髪に気づいてかそれを拭こうとする。 こういうところは相変わらずだ。 前と違って長いわけじゃないんだからすぐに乾くのに、な。 急に肩を押されベッドの上に押し倒されれば「………そういえば、俺、お前の身体にちゃんと触ってなかったな、と思って…。触らないとどれくらい痩せたのかわからないだろ。」と。 腰の上に跨るように乗っかかってきて、服の中に手を入れてきて無遠慮に撫でてくる。 …………あぁ、欲求不満、か…。 あいつに触れたあと、脱いでいく姿を目にすれば相変わらず細い身体してんだよな。 あいつの胸に触れながら煽るような言葉を口にしていった。 不思議と前ほど欲することがなくなったんだよな、と思いながら目の前のあいつに触れていれば煽られたあいつが下肢を押し付けてきながらとんでもない言葉を口にしてきた。 …………さすがにこの展開は予測してなかった。 目の前でどんどん乱れていくあいつの淫らな姿が…俺だけを求める姿が愛おしい。 この腕の中に閉じ込めてどこにも行けないように…。 途中あいつが口にしていた言葉が気にはなったけど、それよりも俺を欲しがるあいつに夢中になった。 俺の膝の上に乗って淫らな姿を晒すあいつに…。 何でこいつが女じゃないんだろう… そうすればすぐにでも孕まして俺のものにするのに。 わかりやすい形で俺のものに…俺に縛り付けることができる…。 理性があったら決して認めないんだろうな…こんな風に俺を求める姿を。 煩わしいものなんか全部取っ払っちまえばいいのに…… |
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2009-05-03 Sun 23:10
夕方、いつもより早めに帰れば疲れていることもあってベッドに直行した。
しばらく寝ていれば何かが顔の辺りに近づいてきて、それを掴んで振り払った。 薄っすらと目を開けば辺りはすでに真っ暗だった。 目を覚ませばなぜかあいつが傍にいてバナナの話をしてくる。 バナナも苦手だ、と。 食えないものが今更一つや二つ増えても変わらないだろう。 あいつの雰囲気がいつもとどこか違って、膝の上に乗せてもそれは変わらなかった。 何故か少し考えてみてから、あいつの利き手をとって口付けてみた。 ………あぁ、やっぱりか。 何かを振り払ったのは現実で、どうやらこいつの手だったらしい。 未だにダメなんだな……。 キスを強請ってくるあいつに口付ければ、酒の匂いがした。 珍しいな…飲んできたのか。 あいつの好き嫌いの話や部活の話、それにお互いの筋肉のつき具合なんかを話しながら あいつに脱げよ、と口にすれば最近素直に従うようになった。 どうせ自分で処理なんかほとんどしてないんだろうな、と思ってたけどそうでもないみたいだな。 はじめは前を弄ってやってから、後ろを慣らしてやれば前よりも簡単に指を飲み込んでいく。 そのまま強請ってくるあいつを見てれば一度や二度自分で慣らしただけじゃないことが知れた。 そのまま抜いてやればいつも以上にしがみ付いてくる。 少し酒が入ってる方がやっぱり理性が外れやすく戻りにくいみたいだな。 抱きしめて寝ていればいつも以上に足を絡めて引っ付いてくる。 若干暑苦しいが…まぁ、仕方ねぇか。 こいつにしてはこうやってくるの珍しいもんな…。 |
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2009-04-28 Tue 23:43
若干仕事で遅くなってそのまま家に帰れば、さすがにもうあいつも寝ているだろうと思っていた。
マンションに帰れば玄関の鍵は開いていた。 まぁ、やっぱり帰ってるよな、と思いながら静かに扉を開ければ あいつは寝ていなくてタイミングの悪いことに廊下にいた。 次に瞬間、なぜかあいつは俺の目の前に…いや、俺に抱きついていた。 どういうことだ!? 一瞬何が起きているのかよくわからなかったけど、まるでしがみつくように抱きついてくる腕。 掠れた声で名前を呼んでくるあいつに徐々に活動を停止していた思考能力が戻ってきた。 あいつを寝室のベッドまで運んだ後、要求通り口付けた。 「……………俺、甘えるのとか物凄く苦手、というか…。……こう、……考えても出来ない、というか…。……それでお前が苛々するのは重々承知してるんだけど、どうすりゃいいかわからなくて、……。……今日一日考えてたんだけど、結局駄目で、……。…………………、……。………謝られるのは、…いやだ…。」 知ってるのにな、そんなこと。 知ってて、なおかつ俺はこの関係を選んだんだ。文句を言う権利なんかねぇのにな。 そしてなぜか抱く抱かれるという話になったんで …………………、あと10kg増えたら抱かれてやるよ、と言っておいた。 そしてあいつは何で機嫌が悪かったのか聞きたがった。 こういうところは相変わらず鋭い。 普段は鈍いくせにな…。 あとはずっと体重の話とセックスの話。 今日の夜だけはなぜかいつも以上にあいつがくっついて離れなかった。 |
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2009-04-25 Sat 00:26
マンションに帰れば珍しくあいつが眠ったままで俺が部屋に入っても起きる気配がなかった。
そのままリビングで寛いでいればただ時間が過ぎていった。 しばらくして寝室の方から大きな物音がしたあとに、あいつが起きてきた。 珍しいこともあるもんだ……。 「………疲れても『疲れた』、なんて絶対言わないもんな、お前…。」 お互いさまだ、と返しておいたけどそれはあんたの方だろ。 そしてあいつが何かあったか、と聞いてくる。 別に、と口にしてもいまいち信用していないみたいだった。 あいつが雨が降っているのが好きらしい。 俺はあんまり好きじゃないけどな。 匂いが嫌いだ…。 別に家の中から見るならかまわないけど…。 あとは太陽の話や雪のにおい、それに月の話。 雪は無味無臭ってイメージだったけど…匂いなんてあんのか? でも、あいつがいうんだから雪が多い場所ではそう思えるんだろうな。 それに未だに出てくる先輩たちの話。 キスの後に物足りなさそうな顔をしてたんでそれを指摘したら意識はしてなかったらしい。 まぁ、無意識だろうな、とは思うけど…。 あいつが銜えた煙草を取り上げた後、寂しいならそう口にしろと告げればそれを口にするあいつがいた。 ごめんと口にするあいつを見て、なんだか俺が無理やり言わせているような気分だった。 ………こいつは俺なんかいなくても本当は平気なのかもな。 あいつを抱き上げてベッドに運びながらキスの話をしていれば 「…………お前のことが、…―――好きだ…。」 そう、あいつが口にした。 まるでさっき口にされた言葉と同じように感じた…。 そして寝る間際に聞こえた声。 ごめんな、と…。 別にあんたが悪いわけじゃないのにな…。 |